鉄道高架化をきっかけに街が変わりはじめる「春日部」駅周辺のいまと未来にせまります!/春日部市役所 鉄道高架推進課(埼玉県)
2019(令和元)年の事業認可を経て、東武鉄道「春日部」駅周辺の鉄道高架化事業が始まった。約12年間に及ぶ大規模なプロジェクトで、駅前広場や都市計画道路の整備とあわせて「春日部」駅周辺の一体的なまちづくりに関する検討が行われている。
今回は「春日部」駅付近の鉄道高架化事業を推進し、それに付随した「公民連携+学」によるまちづくりも担う、春日部市役所の鉄道高架推進課を訪問。鉄道高架化事業の概要や現在の進捗状況、「春日部」駅周辺が今後どのように変わっていくかなど、お話を伺った。

「春日部」駅を中心として東武伊勢崎線・野田線あわせて約2.9kmの鉄道を高架化
――まず「春日部」駅周辺の鉄道高架化について、事業の概要や経緯について教えてください。
遠藤さん:「春日部」駅周辺は日光街道の宿場町として栄えた歴史のある場所で、また東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)と東武野田線(東武アーバンパークライン)の2路線が交差する鉄道交通の要衝として発展してきた街です。鉄道の利便性が街の発展を促してきた一方で、鉄道によって中心市街地が分断されており、街のさらなる発展を考えるうえでの課題のひとつになっていました。

遠藤さん:「春日部駅付近連続立体交差事業」は、鉄道を高架化することによって10ヵ所の踏切をなくす計画で、慢性的な渋滞を解消し東西の行き来がしやすい都市構造に転換させるのが大きなねらいです。事業区間は「春日部」駅を中心として東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の約1.4km(内谷陸橋付近から古隅田川付近まで)と東武野田線(東武アーバンパークライン)の約1.5km(八木崎駅付近から内谷陸橋付近まで)、合わせて約2.9kmの線路を高架化する計画です。

岡崎さん:また高架化にあわせて「春日部」駅もホームと線路を増設する計画です。これまではホームが3つある3面7線で列車を運行していましたが、今回の事業によってホームが1つ増え4面8線になる計画です。
遠藤さん:進捗としては2019(令和元)年12月17日に事業認可が告示され、東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)上り線仮線路の整備と東口仮駅舎の建築工事が始まりました。その後、2023(令和5)年2月4日には東口仮駅舎がオープン、2024(令和6)年の5月12日には東武伊勢崎線の仮上り線と仮上りホームの供用が開始されました。今のところ当初の計画通りに進捗しており、2031(令和13)年度末の完成予定です。進捗については東武鉄道と埼玉県、春日部市の3者で発行する「かすかべ連立ニュース」でも定期的に情報発信をしているほか、埼玉県HPや春日部市HP、駅舎内の掲示でもご覧いただけます。

「公民連携+学」によるまちづくりを進める「春日部」駅周辺のこれから
――鉄道高架化事業とあわせて「春日部」駅周辺のまちづくりや再開発事業も検討されているようですが、こちらについても教えてください。
遠藤さん:2021(令和3)年3月に「春日部市中心市街地まちづくり計画」が策定されました。鉄道高架化事業と一体となった「春日部」駅周辺のまちづくりを推進するための基本的な方針や取り組みをまとめたもので、本市HPでご覧いただけます。この計画では公・民・学が連携し、お互いの役割を補完する「公民連携+学」によるまちづくりについて明示されています。

遠藤さん:具体的には東西駅前広場の整備や高架下空間の活用、駅周辺の都市計画道路の整備など、まちづくり計画に基づいてさまざまな取り組みが進行中です。また「春日部」駅西口では「中央一丁目地区第一種市街地再開発事業」の名称で再開発事業が検討されています。地元地権者さんが主体になって進められている組合施行の再開発事業で、市としては権利者の方々と連携を図りながら進めていきたいと考えています。
駅舎については東武鉄道さんが設計をするのですが、市が窓口となりどんな駅舎が良いか「新しい春日部駅づくりのアイデア募集」として市民の方にアイデアを募集しました。439名の方からのべ2,200件ものアイデアをいただき、人気キャラクターや桐、藤といった春日部らしさを感じられるようなデザインにしたいという案や、東西を結ぶような通路やエレベーターなど、誰もが利用しやすい機能や設備があったら良いなというアイデアもいただきました。アンケートの結果も春日部市HPで公開しておりますので、興味のある方はご覧ください。
多くの期待とともに進み続ける鉄道高架化事業。地域の方の意識も高く
――鉄道高架化事業について市民の方からの声などがあればお聞かせください。
遠藤さん:「早期に完成することを願っているよ」とか「東西の市街地が一体化してもっと街が発展してほしい」、「利便性が向上してほしい」、「住みたいと思える街づくりを進めてほしい」などたくさんのご意見をいただいています。

岡崎さん:「駅前広場でもっとイベントができるようにしてほしい」といったご意見もありました。「電源や水道が使えると良いな」といった具体的な要望もありましたね。地元商店会の方からは「滞在時間の長い駅前広場」というご要望もありました。
おそらく事業を待ち望んでいた地域の方にとってはようやく目に見えるかたちで事業が進んでいるなという感覚で、鉄道高架化事業とあわせて周辺のまちづくりを進める大きな取り組みなので、みなさんの意識はとても高く関心を持っていただいていると思います。仮駅舎の供用が開始されたときもたくさんの反響がありました。なかにはホームの場所が変わって不便に感じるという声もありましたが、今は目に見えるかたちで進んでいるというのが重要なことかなと思います。
新たに生まれ変わる春日部のまち、魅力的なスポットやイベントも充実
――「春日部」駅周辺の魅力やおすすめのスポットについて教えてください。
遠藤さん:せっかくの機会なので本日お越しいただいた「春日部市役所」の新庁舎をご紹介させてください。2024(令和6)年1月4日に開庁した新庁舎ですが、2024年度のグッドデザイン賞を受賞しました。人に優しく災害に強い庁舎として、また環境・経済性に配慮したつくりで、春日部市にとってふさわしい庁舎として生まれ変わりました。地下1階、地上6階建ての建物で、本市の「子育て応援キャラクター」「まちの案内人」である人気アニメ『クレヨンしんちゃん』キャラクターのモニュメントが設置されています。また1階にある「まちなかひろば」では、週末になるとイベントなどが行われ、多くの人でにぎわいます。

遠藤さん:また、「春日部」駅周辺では一年を通して多くのイベントが行われています。毎年4月に行われる「春日部藤まつり」や「藤テラス」、東口のブロンズ通りで行われる「ブロンズ通りフェスティバル」、6月には「粕壁エイサーまつり」などもあります。他にも特色あるイベントとして、7月の「春日部夏まつり」、11月の「Jazzday かすかべ」などさまざまな取り組みが行われています。
あと自然の豊かさも春日部市の大きな魅力だと思います。東口の古利根川の川沿いには遊歩道が整備され、桜の時期になると多くの人が訪れます。4月の「桜咲くマルシェ」や「春日部夕涼みフェスタin公園橋」、「お月見ナイト」といった催しもあり地域の方が集まります。自然を身近に感じながら人と人とが出会う、そんな関係づくりにも役立っているのかなと思います。
鉄道高架化を契機に大きく変わろうとしている「春日部」駅周辺
――これから春日部市への引越しを検討されている方に向けて、メッセージをお願いします。
遠藤さん:春日部市では移住に関するオンラインの相談窓口を用意しており、相談しやすい環境が整っています。広報紙やHPでも春日部市に移り住み新しい生活環境の中でさまざまな取り組みをしている方を紹介したり、動画を発信したりして春日部市の魅力をPRしています。
子育てする方にとっては小児科のある病院や診療所が多いなど医療体制がしっかりしている点や、給食を通して食育に取り組んでいる点が魅力です。また市民の方の自主防災活動が盛んで、首都圏外郭放水路もあり災害に強い街という側面もあります。

遠藤さん:あと交通のアクセス点では東武鉄道の2路線が利用でき、「浅草」駅まで約45分と都内にも行きやすい距離感です。また車を利用する際には国道16号線と国道4号線の2つの大きな幹線道路があるため、あらゆる方面に出やすい環境だと思います。
ほかにも市内には大型商業施設があり、「春日部」駅西口にある「ララガーデン春日部」や国道16号線沿いにある「イオンモール春日部」のほか、東口側の旧春日部市商工振興センターの跡地には、新たに「コープかすかべテラス」が開業予定です。

岡崎さん:あとは越谷方面から本市へとつながる東埼玉道路の認可がおりたため、越谷レイクタウンなどにもよりアクセスしやすくなると思います。
遠藤さん:「春日部」駅周辺は鉄道高架化を契機にして大きく変わろうとしています。変わりゆく街の様子も含め、いろんな方に春日部の魅力を見てもらいたいなと思います。

春日部市役所
春日部市都市整備部 鉄道高架推進課 主任 遠藤由裕さん
春日部市都市整備部 鉄道高架推進課 鉄道高架推進担当 主幹 岡崎寿一さん
所在地:埼玉県春日部市中央7-2-1
電話番号:048-736-1111
URL:https://www.city.kasukabe.lg.jp/
※この情報は2024(令和6)年11月時点のものです。
鉄道高架化をきっかけに街が変わりはじめる「春日部」駅周辺のいまと未来にせまります!/春日部市役所 鉄道高架推進課(埼玉県)
所在地:埼玉県春日部市中央7-2-1
電話番号:048-736-1111
開庁時間:8:30~17:15 ※第2日曜日・第4土曜日の8:30~12:00に市民課休日窓口を開設
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.kasukabe.lg.jp/







